百地教授「学者界隈では東大法学部を頂点とする護憲派ヒエラルキーが絶対。改憲派を名乗る事はタブー」

衆院憲法審査会で、自民党推薦を含む3人の参考人全員が、審議中の安保関連法案を「違憲」とする見解で一致した「憲法学者問題」が、今も国会論議をにぎわせている。

この余波を受けたのが、日頃は安定感のある発言で知られる菅義偉官房長官だ。
4日の記者会見で、「違憲じゃないという著名な憲法学者もいっぱいいる」と火消しに動いたところ、民主党の辻元清美議員が、10日の衆院平和安全法制特別委員会で「違憲じゃない憲法学者の名前をいっぱい挙げてください」と質問。菅氏は、百地(ももち)章日大教授ら3人の学者の名を挙げたのだが、最後は「私は数ではないと思いますよ」。「いっぱいいるはず」の合憲憲法学者が少数派であることを、事実上認める防戦一方の答弁となってしまった。

実は、菅答弁の前に、内閣官房の事務方や自民党衆院議員から、百地氏に依頼があったという。

「合憲派として私の名前を官房長官が委員会で挙げていいかとの問い合わせがありました。
私はもちろん了解し、他の合憲派にも了解をとって、私も含め10名の学者のリストを提出しました」(百地氏)百地氏は、京大の大学院生時代に、憲法改正を唱えるようになった筋金入りの改憲論者。
今回の安保法制は、「合憲」の立場だ。

「集団的自衛権は国際法上認められた固有の権利であり、日本も当然保有しています。
憲法がその行使を禁止していない以上、行使しうることは明らかです」(同前)ただ、これまで憲法学者の世界では、少数派としての研究生活を送ってきたという。

「この世界は、東大法学部を頂点とする護憲派のヒエラルキーが絶対的で、改憲派を名乗ることはある意味タブーです。私は清水の舞台を飛び降りる心境で学者となり、恩師にも胸の内を明かせませんでした。ひとたび改憲論者とレッテルが貼られれば、学会発表や専門雑誌での論文発表などからお呼びがかからなくなるのです」(同前)

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