113番目の元素、命名権めぐり海外グループと優先権争い-崩壊過程追跡で理研が先行

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113番目の元素、命名権めぐり海外グループと優先権争い-崩壊過程追跡で理研が先行
掲載日 2015年08月14日

 「水兵リーべー僕の船・・・」というリズムを懐かしく思う人もいるかもしれない。
高校の化学で習う元素周期表の覚え方だ。この周期表の113番目にある元素の
命名権をめぐって、日本と海外のグループがそれぞれ優先権を主張している。
もし日本が命名権を取得できれば、周期表にアジア初の名前を書き加えられる
可能性がある。(冨井哲雄)

 天然に存在する元素は、周期表を順に数えて92番目のウランまで。それより番号が
大きい元素は加速器や原子炉を使い人工的に合成し検出する。今までに米国、ロシア、
ドイツがそれぞれ新元素を合成し、競い合ってきた経緯がある。
 113番目の元素に関しては、理化学研究所仁科加速器研究センター
超重元素研究グループの森田浩介グループディレクターらの研究チームが
2003年に実験を開始。04年、05年、12年と計3回同元素を検出している。
この元素を合成し検出できる確率は100兆分の3と、この実験がいかに難しいかを
物語っている。だが、米国とロシアの共同研究チームも113番目の元素の発見に
関して優先権を主張している。
 113番目の元素が本物であると認められるには、合成後の同元素の崩壊過程に
おいて、既に知られている元素になることを追跡できなければならない。だが米ロの
研究チームは元素崩壊後に既知の原子核になることを証明できていない。
理研が行った実験ではこの崩壊過程を追跡できているため、命名権の取得に対し
日本側に有利なのではないかとみられている。

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